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この章は案外、分かりやすいと読みました。
特に首尾呼応しているから、章の最初に提示された主題はちゃんとp67-68の結びでまとめた。
真ん中はそれぞれの概念について解釈と説明だけ。
つまり、信頼について、
行為するものは内的な手段(前章で説明した:問題を外から内へと部分的に移すこと;学習;シンボル的制御)によって欠けている情報を無視する。(p55)
しかし、このような意志による情報の補完は、一種の病理的な信頼である。
(p57)信頼の形成に客観的な手掛かりが求められる際、構造的には如何のような働きで情報を補完するかというのは五章が言いたいものね。
ここでいう構造は、自分が他者と共同生活を送っている社会システムの構造的な特性である。
それはサンクション、モラルである。サンクション、
モラルの機能と言えば、p67の「責任の所在の決定」を構造化すること。
つまり帰責である。

この「帰責」によりある程度、信頼が裏切られないように守った。
と言うことが今回ルーマンが言いたいことであろうと理解した。

また、前回ふくさんが言った「内的な手段によりもっと信頼を増やす」と言うことについて、
その後考えたが、皆の意見も伺いたい。
ルーマンでの「信頼」は果たして「量化」できるだろうか。
前回も皆と議論したように、金融システムの例を当てはまると、案外理解しやすいかも。しかし、金融システムは「信頼」よりも「信用」を重視していると気がする。つまり、人の「信」を量化して、それを応用できるようになる。
例えばクレジットカードの場合、信用が高い方により大きな金額が使える。
これは、ある程度「信」の量を通貨にレートしたように、私が思う。

しかし、今までのルーマンを読んで、「信頼」はどうやら量化できないような気がした。むしろ「もっと信頼できる」とかではなくて、
「信頼」VS「不信」の一線越えの問題みたい。
でも、自分の解読はあってるかどうか余り自身がないが、もし時間があれば、
皆さんとこれについてもうちょっと議論したいです。

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然後,來自中國的留學生 章 提了對於信賴 信任等 語義的定義問題

ややこしいことですけど、いままで読んできた「信頼」をもう一度考えてみると、自分の母語でいったいどんな単語に対応するのであろう。
同じ漢字といっても、似て非なりの場合が多いです。そして考えた結果は、やっぱり中国語の「信任」であろうと気づきました。
「信任」を入れ替えて読むと、なるほど、と読み進んでいました。
なかなか手元に中国語の辞書がないので、ニュアンスは自分で味わうしかないが、
台湾のリンさんと楊さんは、どう考えているでしょう。

因為被點名了,所以就稍微回復一下
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章さんへの返答
返答といっても、私は語学の専門ではないので、
自分が知る限りのものを出して、みんなとの意見交換ができればうれしいだが・・・

基本的に、日本と中国において「信頼」「信任」「信用」とかの言葉において、解釈は同じだと思う。(勿論時代の流れで現代において、それぞれの習慣としての使い方ならまた別だが)

中国語なら、これらの言葉の起源は「信」であり、春秋時代の孔子が(仁の次に)もっとも推奨したモラル概念である。
説文解字から見れば、「信」は会意という類型の文字。
つまり、二つ、或は二つ以上の概念を使って新たな言語意思を表明する類型の文字である。
と言うわけで、中国(おそらく漢字圏も含めて)「信」ときたら、「人」と「言」というイメージから離れない。
自分の言葉、言い出した事に対して責任をもつ。というのは道徳面からみた「信」である。
だから「信」と使われたとき、「言葉」が帯びた色彩がより濃厚である。
「信」から派生したほかの単語、信頼、信任、信用なども、「信」という概念を持ち、さらに「信」の様々の応用や機能を述べることである。
例えば信頼は、まさしく信じて頼っている。これは漢字そのものの意味を駆使した。日本と中国も同じ使い方のはずだった。
信任なら、信じて任せることである。これはよく組織要員に任命する時に使われた言葉。「上所信任、与聞政事」なと、政治、官僚、組織の仕事に関する良く使われた。

ちなみに、私がルーマンを読むとき、最初は確かに言葉に困惑を感じたが、その後はもっぱらルーマンの信頼を代数「X」として読む。そしてルーマンが言った様々の「信頼」に関る機能や可能性や働きなどを「X」に関する描写だと認知した。
このほうで翻訳や言語の解けないところを無視してきた。


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